去る2月22日にマーケティングについてのセミナーに参加してきました。「エクスマ販促事例58連発セミナーin沖縄」というタイトルで、藤村 正宏さん主宰の全国で行われているセミナーです。
エクスマとは
主宰の藤村さんの提唱する「エクスペリエンス・マーケティング」のこと。モノとかスペックとかを売るのではなく、サービスや商品を通した「体験」を売るマーケティング手法です。
モノやサービスが欲しい人はほとんどいない
もうモノは余っています。
誰もモノは欲しくない。
だからモノやサービスを売っていると、売れないのは当たり前です。
だって、お客さまは「モノ」ではなく、「体験」が欲しいのです。
以前よりウェブマーケティング系の情報サイトにて取り上げられることが多く、興味深い情報が提供されているので、一度参加してみたいと思っていました。
わたしははじめてでしたが、マーケティングや営業畑の方にとってはこの藤村さんはなじみのある方かもしれません。
飲食店舗のプロデュースからノウハウを蓄えていったそうですが、クライアントさんにもパナソニックやJR、また水族館などが名を連ね、全国各地で活躍しています。
沖縄でのセミナーの内容
75名の参加者のうち4分の3がはじめてということで、エクスマの紹介が過去の提案事例を通して丁寧に説明されていました。
塾生のパート含む58以上の事例、そして5時間にも及ぶセミナーであったので紹介しきれませんが、興味深い例を取り上げてみたいと思います。
お台場の観覧車の売っているものは何か
岐阜知事の依頼で観覧車設置の委員を務めたときに、他の土地の観覧車も視察に行ったそうです。
ひとつは東京はお台場の観覧車900円。もうひとつはとなりの葛西の観覧車、700円。どちらも17分で一周、東京近郊という立地、似た条件にもかかわらず大きく異なる点が一つあったとのこと。
葛西の観覧車のスタッフはやってはいけないことをやってしまったそうです。
その時、視察のために20代のスタッフと二人で観覧車の列に並んでいたそうですが、周りはほとんどカップルか女性客だったそうで。
ご自分たちの順番になった時、なんと母娘ペアと”相席”で乗せられてしまったのです。
見知らぬ人、それもワケありに見えなくもないカップルと密室に17分、相手はヒジョーに緊張した時間を過ごしたようだったとのことでした。
夜景のきれいなところで、空中という日常と異なるエリアに自分たちだけの空間を持てる。人によってはプロポーズや二人だけの貴重な時間となるのかもしれない。
そこに他人が入ってきてしまったら台無し。
何のためにペアで約20分のために1,400円を払うのか。これがいわゆる、「スペック」を売るのではなく、「体験」を売る、ということでした。
このようにエンターテイメントでの実例はよく「おもてなし」力が如実に現れますが、BtoBなどの分野であっても、クライアントの支払う対価にはいろんな意味があり、相手の「心地よさ」は非常に大切。
ぜひ、その時だけの益だけではなく、長い目で貢献できるようなシゴトができれば、と気付かされました。
ブログとか、本よりも、トークのほうがよく分かる
amazonでも著作はありますし、ご本人もケチケチせずにブログやfacebookで事例もいっぱい紹介してくださっています。
しかしデジタルまたは紙面での制約によって情報は編集・フィルタリングされているので、LIVEで聞くほうが得られるアイデアにもまた価値があるので、リアルのイベントはやはりいいなあと感じました。
終始興味を失わせないトーク力もあって、5時間があっという間に過ぎていきました。
わたしが携わる情報デザイン、ネットでの集客にもぜひ活かしてみたいと思います。
紙媒体での事例が多かったので、ぜひ次回はウェブマーケティングでの事例も期待したいところ。
藤村さんは沖縄ともコネクションは深いようで、今年もセミナーや塾を企画されているようです。
ちょっとした「気づき」を得ることで、売り上げが数億も変わることもあります。
ご興味ある方はぜひまずは著作からでも。
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