夏日が本格的となってきた7月末に、代官山にある蔦屋書店でのイベントにお招きいただき、「新しいクリエイターの横顔」というトークショーに参加してまいりました。
【代官山 蔦屋書店×ランサーズ共同企画】 「クラウドソーシングで変わる、新しいクリ エイターの横顔。」フェア トークショー。 第一夜「新しいクリエイターの横顔」
お世話になっているランサーズとのコラボイベントで、第三の働き方を提唱するという意味で、代官山に集うようなクリエイターにインスピレーションを与えるにはもってこいのイベントです。
代官山蔦屋書店について
はじめて訪れたのですが、ここでしか手に入らない本、今読まれるべき本、代官山という流行や兆しの発信地にふさわしいラインナップが揃えられた場所です。
「本」という文化への敬意をしっかり感じられる、そして知識や興味関心への欲が掻き立てられるようなスペースでした。ぜひ今度はゆっくり時間とお金を確保して訪れたいと思います。
第1部 WIRED小谷さん×奄美インキュベーター勝さん「世界のクリエイターの働き方」
モデレーターのランサーズ社長 秋好さんが「一億総クリエイター」時代の登場、というテーマを打ち出していて、小谷さんがアメリカでのクリエイターの役割として、デザイナードリヴンの会社が増えてきている、との潮流を話してくれました。
そして奄美市情報通信産業インキュベーションマネージャーという肩書きを持つ勝 眞一郎さんは、その世界の一部として、ローカル代表とも言える奄美市においてフリーランスが活発となってきている状況を紹介してくださいました。
地方では魅力的な製品や文化があったとしても、それをうまく発信するノウハウがない。その点でクリエイターがその知恵と発想力を使うことで、活性化に貢献できるという事例。
または仕事が地方にはないが、クラウドソーシングによって仕事得て地方で暮らしていける、という事例は今後増えていくと感じられました。
第2部 国内クリエイターによる「クリエイターの働き方の変化について」
わたし含めて3名のフリーランスが登壇して、フリーのクリエイターとして働いていく現状についてトークセッションを行いました。
みんなが気になるのは、やはり「仕事はあるのか」「生活していけるのか」というところ。クラウドソーシングの時代となり、フリーのクリエイターとして地方で自活する事が可能となっている、という点が共通しているところです。
むしろ、そのおかげで、より自分のしたいクリエイターとしての仕事を選べたり、自分の実現したいことが可能となっている、という良い側面が強調されたかと感じます。
そうした「変化」の前、それ以前のクリエイターとの比較ができれば良かったのですが、「やりたい仕事を取ってくる」ということだけでも、以前はごく限られた人しかできなかったことでしょう。
それが「一億総クリエイター」と名打つことができるくらいになっているのは、こうした新しいつながりのおかげだなあと思います。
クリエイターよ、時代の「ハン・ソロ」たれ!
トークの中で勝さんが語っていた、「フリーランサーは下請けじゃない、スターウォーズでいうところのハン・ソロだ!」というコメントは今のクリエイターに必要な視点だと思いました。
「変化」するには、発注者、受注者のこの視点の変化も必要です。
下請法という法律もあるくらい、この上下関係に基づく制約もクリエイターとしての活躍を阻んできました。イラストレーターさんや、コーダーといった、立場的にプロジェクトの一部のような存在であればなおさらそうですし、建築や流通など他の業界においても、フリーの人は特に立場が不安定です。
この視点を持つことによって、単なる主従関係よりもさらに有意義にクライアントに役立てられるし、よりクリエイターらしく在ることが可能となります。
簡単には変わり得ないですが、仕事の成果、対価、また満足度を比べてみるときに、こういった「第三の働き方」がしっかりと存在を占めてくるようになってほしいと願っています。