2013年にRetinaディスプレイ搭載のカリッカリにチューンナップされてから約2年。カフェでも見かける機会がどんどん増えていて、次にアップデートされたらAirから乗り換えよう、と決めていました。
そして無事先日ついにマイナーチェンジを果たした、新型感圧式トラックパッド搭載のMacBook Pro 13inchが到着しました。
届いてすぐはイベントなどがあり第一印象を語る余裕はなかったのですが、出張利用+ウェブ制作メインマシンとして迎えてのレビューを綴ってみようかと思います。
主なスペック
注文はいつものようにオンラインで、カスタマイズは特になく、保存容量だけ512GBとしました。
もうすでにiTunesや写真データは外付けHDDに逃がしているんですが、それでも256GBでは心もとないところ。
プロセッサ | 2.9GHzデュアルコアIntel Core i5 |
メモリ | 8GB 1,866MHz LPDDR3オンボードメモリ |
ストレージ | 512GB PCIeベースフラッシュストレージ |
バッテリー | 最大10時間 |
ディスプレイ | Retinaディスプレイ 13.3インチ |
重量 | 1.58 kg |
メモリはウェブ制作でとりわけ負荷のかかる作業は今の所ないため、8GBでも十分いけるのではとふんでいます。
到着するまでの進捗状況を、webやアプリ(Apple Store)、またSMSで教えてくれるサービスは、大事な商品価値だと思います。
体感インプレッション
スペックや計測に基づく比較考察は詳しい方やメディアにお任せするとして、実際に使用してみた感想をまとめてみます。
とくに、直前まではMacBook Air 13inch(Mid-2012)を使っていたので、主にその比較です。
エクステリア
・フットプリント(大きさ)はやや小ぶりになったイメージ
・厚みが気になる、この厚みは必要なのかと感じてしまう
・トラックパッド下のくぼみがいい感じ
・ディスプレイの淵にゴムがついた、キーボードの跡がつきにくい
・ディスプレイ固定が固くなった
・やはり垂涎もののRetinaディスプレイ
車で例えると、フィットやヴィッツから、アコードやクラウンへ乗り換えたくらいの印象があります。きちんと作っている感。
Airの重量は1.08kg。対してProは1.58kg。厚みのせいもあって、重厚感ありまくり。
Retinaディスプレイについて
iPhoneで採用され、そしてMacBook Proには2013年から、iMacにも2014年から搭載されているRetinaディスプレイ。
・「設定」の表示方法の選択肢が増えただけに見える
・コントラストが高く、「黒」が深くて美しい
・文字の鮮明さは期待値以上
・「スペースを拡大(擬似解像度1680×1050)」は、慣れると戻れないかも
・Photoshopはじめ、画像のピクセル表示領域はサイズに忠実なため、画像が小さく感じる
・ウェブページで画像で作成されたボタン類が見にくくなった
13.3inchは画面サイズが1680pxまでにできるのですが、情報量が格段に増えるため作業効率は確実に上がります。文字の視認性があがったことも、そのひとつ。
しかし、まだ対応していない画像で作ったウェブページのボタンなどは、逆に使いづらく感じるようになりました。
感圧タッチトラックパッドについて
・ふつうのクリック音も「カチッ」とひっかかる音ではなく、「トンッ」という音に変わっていていい感じ
・強く長押しは、慣れれば使えると思う
比較すると使いやすさを明らかに感じます。ちょっとした「ひっかかり」が今まであったんだなあ、という感じです。
きっとOSやアプリ側が、トラックパッドを押す強さによって操作ができるように変わっていくことが期待できます。
体感としての、使用感
・ブラウザの表示速度は劇速に改善
・Mailのスレッド表示なども瞬時に。
・高負荷かけたときのファンの音は少し気になる
・高温になりにくくなった
・バッテリーの持続時間は大満足
「ここまで違うのか」というほどではなくとも、アプリの起動時間、アプリ内での操作の待ち時間はストレスが少なくなりました。
保存領域がSSDになった現在、そこまで差が出るのかという問いはありましたが、CPUやグラフィックの差が出る分野ではまだまだ進化の可能性を信じられます。
Airでは、作業中のCPU温度は70℃前後まで上がっていました。しかしProでは35〜40℃あたり、CPUの性能差に加えて冷却も効率よく行われているのがわかります。
総評
今回、東京で1週間ほどの移動しながらの仕事、またデスクで外付けディスプレイなどにつないでのweb制作業務なども行いましたが、これには問題無いマシンです。
視覚への効果は大きく、無視できません。そして作業速度は重要。仕事で使うなら5万円の価格差を払う価値はあると思います。
でもやはりベストはMacBook AirのRetina化です。きっと次のモデルチェンジでは、Airがなくなって、カリカリのモバイルのMacbookと、より薄く美しくなったMacBook Proというラインナップになるんでしょう。
それまでの間は、このマシンを使い込みたいと思っています。